イエネコはいつから日本にいたか

もうずいぶん昔になるけれど、ブログに

 

猫と遣唐使

 

という文章を書いたことがある。

 

今日本にいるイエネコは、すべて

 

遣唐使が連れ帰った猫の子孫

 

だという話だ。

 

それまで日本には「ヤマネコ」しかいなくて、

ペットとして人間と暮らす「イエネコ」はいなかったらしい。

遣唐使が帰国する際、持ち帰る膨大な書物をネズミの被害から守るため、連れ帰ったのが猫で、それが珍重されて日本中に広がった、という話だった。

だからわが家のりんちゃんも、

 

遣唐使とともに船にのってきた猫の子孫なのだ

 

などと、感慨深くその文章をつづった覚えがある。

 

 

ところが。

 

2007年に、兵庫県姫路市の「見野古墳」から発見された須恵器に、

 

猫の足跡

 

がついてたらしい。

どうやら、乾燥中の須恵器を、通りかかった猫が踏んでしまったらしく、はっきりと猫の足跡がついております。

 

写真をここに載せたいけど、権利の関係もあるので、ご覧になりたいかたは

日本に猫がやって来た! 伝来の新事実、続々と発見 | sippo(シッポ) |
前回は、人類と猫が最初に関係をもったとされる、1万年前のメソポタミアでの出来事についてお話ししました。今回は、日本に猫がいつ頃やってきたのか? についてお話ししたいと思います。 猫の足跡がついた須恵器 メソポタミアから古代エジプトに...

こちらからどうぞ。
(猫の足跡つき須恵器、かわいいぞ!)

 

 

これがヤマネコだったら、こんなにのどかに

 

ぺたり

 

と足跡なんかつけないし、ヤマネコはそもそも、人間が作業している場所には近づかない。

 

だから、これは

 

人間に飼われていた「イエネコ」の足跡

 

らしい。

 

 

調べてみたところ、見野古墳群は古墳時代後期~終末期のものらしいので、ということは7世紀に入ってからのもので、ぎりぎり遣唐使の帰国に間に合う?ような気もするけれど、遣唐使が連れて帰ってきた猫が、姫路市の須恵器工場(っていうのかな)のあたりをうろうろするまでに繁殖していたとは考えにくいので、これはたぶん、その前から日本にいた「イエネコ」のものだろうと思われるわけだ。

 

ふう~~ん。

 

そうなのか。

 

日本猫すべてが遣唐使船に乗ってやってきた

 

というロマンあふれる説は打ち砕かれたわけだ。

残念でした。

 

 

ずっと前から日本にいたらしいよ。

 

 

 

コメント

  1. れんし より:

    たしかに日本書紀を「猫」で検索しても1つもヒットしないです。
    ところで、「ヤマネコ」は昔からいたというけど、「ネコ」がいるから「ヤマネコ」。
    「イエネコ」の祖先が渡来する前はなんて呼ばれていたんでしょう?

    • 梅前 佐紀子 より:

      イエネコの祖先が渡来する前のヤマネコは、やっぱり「ネコ」じゃないですかね(笑)
      なついてなかったんで書物に登場しないのかも。

  2. 風人 より:

    昨日、飛鳥資料館の「骨ものがたり」を見学してきたのですが、猫の頭骨は無かったです。展示がされていなかっただけなのかも知れませんが。(^^ゞ
    ウシ・ウマ・ニホンジカ・イノシシ・ツキノワグマ・ニホンザル・キツネ・イヌ・タヌキ・ウサギ・テン・ムササビ・ニホンリス・イタチ・ドブネズミ・コウベモグラと多種が並べられていたのですが、身近な存在なら漏れていることは無さそうに思いました。次に行くときに聞いておきます。
    ちなみに、犬は藤原宮跡からも全身骨が出ています。

    • 梅前 佐紀子 より:

      猫をかわいがるっていうのは、やっぱ平安時代になってからなんでしょうか。